7/15 DDT

 

f:id:upapipa:20190716214625j:plain

所沢出身、ヤス・ウラノ

  7月15日は家族三人でDDT大田区総合体育館大会「Wrestle Peter Pan 2019」を見に行きました。これはファンクラブ会員限定の無料興行です。ファンクラブにはいろいろなグレードがあって、無料でも会員になれるので、この興行を見るためだけに無料会員登録をした人も少なくないと思います。現に妻と息子はこのために無料会員登録をしました。ちなみに私は有料会員です。有料会員はインターネットで配信される動画も見放題、試合があるときは先行入場できる、などのメリットがあります。

 大田区総合体育館には、何度かドラゴンゲートの興業を息子と見に行ったことがあります。このとき学んだことは、座布団を持っていくべきだ、ということ。ここの座席は座面が木の板なので長時間座っているとお尻が痛くなるのです。というわけで折り畳み式の携帯用クッションを持っていきました。

 会場に入ってまず驚いたのは、日本のプロレス団体観客動員数では新日本プロレスに次いで2位のドラゴンゲートでさえ南側は選手の入場ゲートとして使い観客席は設置していないのに、DDTはほぼ全面開放(スクリーン設置のため一部つぶしてあったりはしましたが)。これには息子も驚いていました。というより、先に気づいたのは息子なんですけどね。どのぐらい入るのかなあ、と心配していましたが(いや、経営面の心配を一ファンがすることではないとは思うのですが)、いざフタを開けてみると超満員。DDTによる公式発表では3798人・超満員札止め、となっていました。

 無料だから見に行ってみようか、という人が多かったのか、観客の反応がいつものDDTとちょっと違う感じがしました。まず、DDTでは、昔からある選手への応援、例えば「イ・ノ・キ!イ・ノ・キ!」といったように繰り返しレスラーの名前を叫ぶアレはほとんど起こりません。たいていは「ハラシマっ!」「たけしたっ!」と一度叫ぶだけ。歌舞伎の「音羽屋っ!」とかと同じような感じです。よほどのビッグマッチで、ここぞというときは、例えば最近ではKO-D無差別級いつでもどこでも挑戦権を行使した石井慧介とそれを迎えうった王者遠藤の試合のとき、石井に対して「い・し・い!い・し・い!」というコールが発生しましたが(私も発生源の一人でした)、DDTのリングではそうそう起こる現象ではありません。それがこの大田区大会では、特にメインの遠藤VS竹下のKO-D無差別級タイトルマッチでは「え・ん・どぅ!え・ん・どぅ!」という遠藤コールが何度も、それも遠藤のピンチでもチャンスでもないところで発生しました。これがいいとか悪いとかいうのではなく、ただいつもと違うと感じた、というそれだけの話ですが。 

f:id:upapipa:20190716214423j:plain

遠藤のシューティングスタープレス。素晴らしい!

f:id:upapipa:20190716214018j:plain

KO-D無差別級新王者の竹下が締めました。

 私は息子に風邪をうつされたようで、のどをやられて大声が出せない状態でした。第四試合の、私の好きな選手の一人、彰人がDDT Extreme王者として挑戦者、日本初のジェンダーレスプロレスラー・朱崇花を「蛍光灯IPPONデスマッチ」ルールで迎え撃った一戦、この一試合でのどが力尽きてしまいました。というわけで、アンダーマッチ2試合と本戦11試合、計13試合も行われたのにこんなに静かに観戦したのは私としては過去にないことです。

 笑いを求めるエンターテインメント系の試合もあれば、技とそれに耐えうる肉体・精神の強さを競うストロング系の試合もあり、どれもおもしろかった中で特に印象に残ったのは、期待の「超」大型新人、あの名横綱大鵬の孫である納谷幸男に胸を貸した鈴木秀樹の試合です。何の恨みがあってそんなことをするのか、と思わせるほどの厳しい攻め。練習で先輩が後輩をしごく、というようなことを観客の前で見せてくれた鈴木。これが彼の持ち味です。納谷はコテンパンにやられたと言った感じですが、それでも反撃するシーンも見られ、こういう若手のチャレンジマッチといった色合いの試合としては上出来だったと思います。いい試合でした。

f:id:upapipa:20190716214141j:plain

鈴木の容赦ないエルボーが納谷を襲う!

 この試合で驚いたことがまた一つ。いつも大日本プロレスの試合の時に、結構目立つ声援を送っている人がいるのですが、彼がこのDDT大会に来ていたのです!この人の、顔はよく知りませんが声は知っています。プロレス愛溢れる、単なる受け狙いではない、でも面白い声援。鈴木に声援を送る彼の声に、耳のいい息子がまず気づきました。「あ、あの人が来てるよ!」鈴木は大日本プロレスを主戦場としている選手ですが、この人は鈴木の試合を見たいがためにDDTの、たぶん無料だろうとは思いますが会員登録をしてここに来たのでしょう。

 とにかく、DDTワールドを堪能できたいい興行でした。

 次は7月21日、後楽園ホールにまたDDTを見に行く予定です。